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PROJECT #01 PROJECT #01
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世界中から資材を調達

 物林が輸入材を始めたのは40年以上昔になります。当時は北米からの針葉樹丸太、広葉樹製品を輸入しておりました。その後、北海道産広葉樹の資源減少を補完する目的で、北米産広葉樹丸太の輸入が始まり1989年 New YorkにButsurin America Co.,Ltd設立、西海岸での針葉樹製品の事業拡大に合わせ、1994年 Seattle に移転しました。
 当時はAlaskaやVancouver(BC州 Canada)でのCustom Cutの他、日本向けをメインとした建築用材の調達も多く、当社の輸入材は北米をベースとした調達でした。その後欧州からの輸入が始まり、北米からの建築用材の調達は減少しましたが、日本の建具・造作材と楽器材としてのSitka Spruceの需要は根強く、Alaska事業は東海岸の広葉樹事業と合わせ木材営業部の主力事業となっています。2009年には仕入れ先であったAlaska Pacific Trading社を買収、米国の存続子会社としました。
 今では世界各地にネットワークを広げ、お客様が求める木材製品を世界中から調達しています。残念ながらロシア材はウクライナ侵攻にて、現在取引は中断しています。

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現地で現物を
社員が細かく確認

 物林の輸入材事業の大きな特徴は、海外の現地で原木(丸太)の関わりから手掛けている点です。国内のお客様との商談で取り決めたオーダーに合う樹種や品質を見極め、現地の製材工場で製品にした上で輸入して納品します。そのため、物林の社員は現地へ赴き実際に木を見て商品化が可能かどうかの判断を行います。例えば、品質に対して厳しい諸条件のある楽器のパーツは社員が原木から検品。目の詰まりを判断してオーダーのグレードに合う品質が出せるかを判断します。同じく製材行程でも歩留まりと製品品質の向上のため、木目の流れ方も確認して現地の製材工場で製造方法などを打ち合わせます。加工した製品も社員が検品しお客様に納品。
 どこで何の木をどれだけ買い付け、それをどう加工するか。さらには製品の品質管理に至るまで物林の社員が考えアレンジするのが基本であり、社員はプロジェクトを任されるたびに、多様な経験値を海外で積み上げていきます。

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世界で受ける数々の感動

 多くの輸入材事業部の社員は、現地へ赴いて原木・製品の検品をはじめ、製材工場など訪問して回り、帰国して国内のお客様と商談します。そのような動き方をするため、1か月で国内より海外に出張する時間の方が長くなるケースも少なくありません。また、アメリカのニューヨーク州には物林の現地事務所があり、駐在員は3~5年間にわたりグローバルに活動を展開していきます。英語力に関しては社内のスキルアップ制度を利用しながら、現地で経験を積みながら上達させていく社員が多いです。
 仕事を通じてさまざまな人々と知り合える機会があり、あるベテラン社員は「大変だけど面白いから海外へ行く」と語ります。世界の文化を学べ、違いをたくさん発見できるので、そこからビジネスチャンスや発想が生まれることも。自然環境の雄大さは海外の方が圧倒的で、その大自然を見ながら仕事をするのも大きな魅力と語る社員もいます。

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新しくできることを
各社員が常に模索

 世界は広く、海外の森林資源は大変豊富です。日本における木材の安定供給のためにも物林の輸入材事業部は「世界に行けるところにはもっと行きたい」という思いで、「今以上にできること」を探して事業を展開しています。特に、ヨーロッパやアジアでのビジネスの拡大に向けて現在活動しており、将来的な目標として欧州事務所の開設も目指しています。
 また、海外で丸太を買って自分達で製材してお客様に納品するという物林のビジネススキームは国内企業では珍しく、楽器関連はここ数年で取引量が一気に増えました。日本の楽器メーカー向けのビジネスで蓄積したノウハウを生かし、海外の楽器メーカーとの取引も実現していく方針です。楽器だけではなく、家具や建材に関しても海外で調達して、海外のメーカーに販売するという販路拡大を模索する社員が世界を飛び回っています。
 さらには、国産材を海外に輸出する事業も計画中で、今まで以上のグローバルなビジネスの組み立てに挑戦する予定です。社員が共通して持つ「いろいろやりたい」という思いが、物林の輸入材事業をさらに大きく成長させていきます。